(半蔵門だより)

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ハンゾーモン 半藏門 江戸城内郭の城門の一。一に麹町御門ともいふ。吹上禁苑の裏に當る。名稱は門内に服部半藏正就の屋敷があったので名づく。半藏御門。

出典:「大辞典」第21巻 昭和11年5月刊 平凡社 発行者下中弥三郎

英国だより(2)進むワクチン接種

写真:コロナウイルスワクチン接種会場入り口を示す看板。

昨年12月にワクチン接種が始まって以来、至る所で接種会場への案内表示を見かけるようになった。

駐車場が併設されている会場も多いようである。

 

 

 

 3月に入り、公園や庭先で黄色い水仙の花を見かけることが増えてきた。水仙はイギリスで春を告げる花と言われているが、まだ寒さも感じる中、生命力に溢れる色鮮やかな花を見つけるのは嬉しいものである。

 今年の春は、コロナウイルスワクチンの接種が順調に進んでいるためか、例年以上に皆の表情が和らいでいるように見える。2月末現在、イギリスでは人口の3割にあたる約2千万人が第1回接種を済ませている。医療従事者や基礎疾患のある人などへの優先接種が済んだ後は、年齢が高い人から順に接種予定で、現在は50歳代の人まで接種が進んでいるようである。

 イギリスはGPというかかりつけ医の登録制度を採用しており、コロナワクチン接種もこのGP登録をもとに進められている。GP登録済みであれば、収入や国籍に関わらず無料でワクチンの接種を受けることができる。実際に接種済みの知人によれば、郵便やメールで接種可能との連絡が来たら自分でワクチン接種の特設サイトにアクセスし、接種会場や日時を選んで予約するらしいのだが、予約画面も非常に分かりやすくスムーズに運用されているようだ。

 ワクチンの接種会場は病院や薬局に加えて、今回臨時に設けられた場所も多い。私の生活圏内でも、通常は結婚式などに使われる築300年のマナーハウス、コンサートホール、競馬場などが接種会場に指定されている。

 イギリス政府は、7月末までに18歳以上の全ての人に第1回接種を行うのを目指している。国民もまたワクチンを接種して夏の旅行に出かけるのを楽しみにしている人が多いようで、2月22日にイングランドでのロックダウン緩和計画が発表された後、海外旅行の予約が約500%増えたという。今夏に海外旅行が解禁されるかどうかはまだ発表されておらず、旅行の予約は時期尚早であるという声も大きいが、ワクチンが国民に希望を与えているのは間違いないようだ。

2021 年3月4日

北島けい子

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